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言語の探求【第二言語習得と内言】
ヴィゴツキーの内言理論は、第二言語習得に関心を持つ者にとってはとても面白い理論です。母語の習得が豊かな内言を伴うように、第二言語習得においても内言の発達を促すように、第二言語においても内言の発達を促すことで目標言語の学習向上が期待できます。ヴィゴツキーは、言語と外国語の習得の違いについて、「母語の発達が言語の自由な自然発生的な利用から始まり、言語形式の自覚とそのマスターで終わるとすれば、外国語の発達は言語の自覚とその随意的な支配から始まり、自由な自然発生的な会話で終わる」(ヴィゴツキー「思考と言語」p.320)と述べています。注意すべき点は母国語、外国語に関係なく、高い運動能力にはその言語を用いて思考できるような豊かな内言が発達することが前提です。第二言語習得の方法には、イマジネーションプログラムのように低年齢の学習者に無自覚的、無意識的に目標言語に接する機会を与えるメソッドがある。言語的思考を司る内言の発達を刺激する方法は、学習者の年齢や学習レベルに対応して多様であると思われます。
Piagetの認知発達の概念を考えると、子供は自分の経験を通じて新しい知識を構築していく能力を持っています。英語の学習においても、子供は日常生活や学校などの環境を通じて英語の情報を取り入れ、自分の既存の知識と統合していくのです。そのため、子供にとって意味のあるコンテキストや実践的な学習体験を提供することが重要です。
ヴィゴツキーの社会的相互作用の理論を考えると、言語と社会的な関わりは密接に結びついています。子供は他の人とのコミュニケーションを通じて言語を学び、他者のサポートやフィードバックを受けながら発達していきます。英語の学習においても、他の人との会話やグループ活動など、コミュニケーションを重視した学習環境を整えることが重要です。
また、内言の役割も考慮する必要があります。内言は言語を使って自己調整や思考を行う道具です。第二言語習得においても、内言の発達を促すことで目標言語の学習が助けられます。子供の英語教育においては、内言を使った思考や表現を促す環境を提供することが重要です。例えば、子供に英語で自分の考えや意見を述べさせたり、英語で問題を解決する機会を与えたりすることが有効です。
子供の英語教育アプローチと方法
これらの理論を応用すると、子供の英語教育において以下のようなアプローチや方法が考えられます。
1. コンテキストを意味のあるものにする
子供が英語を学ぶ場面や状況を日常生活や興味関心のあるテーマに結びつけることで、学習の意味や目的が明確になります。
2. コミュニケーションを重視する
子供が他の人とのコミュニケーションを通じて英語を使う機会を多く作ることで、言語能力の発達を促します。グループ活動やペアワークなど、相互作用を重視した学習活動が有効です。
3. 内言を活用する
子供に英語で自分の思考や表現を行わせることで、内言の発達を促します。ディスカッションや問題解決の活動などを通じて、子供が英語を使って考える習慣を育てましょう。
4. 適切なサポートとフィードバックを提供する
子供の発達水準に適した教育的なサポートやフィードバックを行うことで、子供の学習を効果的に促進します。子供がアドバイスを受けても取り組める適度な難易度の課題を提供し、成長の機会を与えましょう。
これらのアプローチを取り入れながら、子供の個別の発達段階や学習スタイルに合わせた教育プランを作成することが重要です。また、楽しく学ぶことやポジティブな学習環境を提供することも、子供の英語力向上に寄与します。
まとめ
第二言語を習得するには、沢山のやり方とタイミングがあり、どれも正解です。そして、第二言語を習得しない選択肢も正解です。ゴールにたどり着く道が、険しく短いのかそれとも緩やかで長い道のりかだけです。おうち英語は後者だと思ってます。子供に何を勉強させるかは、もちろん親の判断が大きいと思いますが、一件意味のない事(将来や受験の役に立たない)に集中して、親としては歯がゆい思いをするかもしれませんが、子供の成長の中で“楽しい”、“興味”はとても大事なキーワードです。生徒さんの中でサッカーが好きなお子さんに「サッカー選手とか、サッカーの事しか知らない。」と自信なさそうに教えてくれた事がありました。ですが、その子はサッカー選手の名前を使って英単語を覚えようとしてくれたんです。サッカー選手の名前を覚えても、テストで100点取れるわけではないですが、少なくとも英語を覚えるのに役に立ってます。
私は「何かに夢中になれること自体が才能。」だと思っています。夢中になってお勉強した内容は将来役に立たなくても、その内容を知るために使用した手段や、頑張りは将来必ず役に立ちます。私はそこまで趣味もなく、何かを楽しく極めた事がないので、オタクの友達の話を聞くのはすごく楽しいです。内容は全く分からず、「へー、そうなんだ。すごいね!」の3単語しか返答しませんが、結構楽しんでます(笑)そして、成功する確率が高いです。私は「努力は必ず報われる」の言葉はこのように表すことができると思っています。「何かを成功させるには、とてつもない時間と体力が必要です。そのような状態を維持し続けるのは難しいですが、パッションがこの2つを常に超えている時、成功が見えてくる」パッションは興味、欲求、楽しさなどを含みます。だから、努力をしても失敗する人がいるのは、諦めちゃうからです。
8割の人間は努力が苦痛に感じ、諦める。2割の人は向上心が苦痛を上回り、諦めない。ただ、諦めることも悪いことではなく、とても勇気のある行動だと思っています。大事なのは止めるタイミングです。ルパン三世に出てくる峰不二子の名言です。「もう無理。って思ったらやめるべき。めんどくさい。って思ったら続けるべき。」彼女の言う言葉なんで裏がありそうですが、言葉通りの意味として受け止めて「面倒くさいと思ったら、続けなさい」という言葉は努力や忍耐の重要性を示しており、挑戦に対して努力を続けることが大切であることを意味します。「もう無理って思ったら、諦めなさい」という言葉は、限界を感じた場合に無理に続ける必要はなく、自分の限界を認めて新たな道を模索することを示唆しているでしょう。意外と、人間って面倒くさい事はしたくない性分ですし、簡単な方に流れがちですが、そういう時は思い出して下さい(笑)
私はこれを頭の片隅に置きながら、筋トレをなんとか続けてます(笑)子供が楽しい!英語って面白い!と感じられる幼少期から英語を始め、長いこと細く長く続けることにより、将来の選択肢が増え、子供達の未来が明るい方向に進むことでしょう。